2-1その1 2-0:絵を準備する、の前に
・前説
>ParaFlaの概要
>JPEG・BMP・PNGといったビットマップ画像が使用できます。
>PDR(ParaDraw専用形式)によるベクタ画像が使用できます。 (後略)
ParaFla!のページより 

さて、この文章を読んでビットマップ画像とベクタ画像って太字になってるけどなんだろう?って思ったことありませんか?(この違いがわかってる人は→先に進む) 

コンピュータの画像データというのには大きく二つに分ける事ができます。
それが、ビットマップ形式の画像と、ベクタ形式の画像です。
それぞれの特徴がわかれば、自分が作りたいもの、描きたいものに適したのがどれかを判断する事が容易になります。 
以下、それぞれの説明をしていきます。(あ、なんかすごい教科書っぽい文章)
かなり付け焼刃なのでいいかげんな事も言ってます。 とりあえずParaFla使うのに困らない程度の簡略化という事で御容赦。でもご指摘歓迎。 


・ラスタ形式の画像
(ビットマップ画像はどこいっちゃったノー!と思われることでしょうが、ビットマップ形式てのとラスタ形式てのはここでは同じ物を指します。次の項目のビットマップとごっちゃになると困るので、ここから先は、一応ラスタという言葉で説明します) 

このラスタ形式がどういうものかといいますと、画像を色のついた点の羅列として表す形式の事をいいます。 100×100の画像があったら、10,000個のドットがあり、そのひとつづつが色の情報をもっています。
要するにドット絵を思い浮かべていただけるとよろしいかと。


・ベクタ形式の画像 
(ベクターとかベクタとかベクトル形式とか言われます)

ベクター。vector。数学のベクトル(方向量)の事ですな。
簡単に言えば計算によって描かれている図形の事です。 
ここでためしにPDRファイルをメモ帳でひらいてみましょう。 数字がずらずらずら〜〜っと並んでおります。
←ちゃんと計算されてる。角度とか。

この数字がベクタ形式の画像の持っている情報です。こうやって、図形単位で座標位置、線の太さや長さ、角度のデータを数字として持っていて、表示する度に図形毎に処理して描画されます。
 数値ですから、どれだけ細い線でも引けますし、逆に拡大する事も得意です。 


・利点と欠点
ラスタ形式の画像は、ドットで描かれた絵です。
という事はつまり、そのドット以下の線を引く事ができませんし、拡大していくとドット同士の境目がギザギザになってしまいます。
ベクタ形式の画像は、図形を一つの単位として考えるので、拡大や縮小は得意です。
拡大や縮小はFLASHでは多用される表現ですから、そういった意味ではベクタ形式で作られた絵で作るときれいに見えますね。
ラスタ形式はこっち  ベクタ形式はこっち
どっちがどっちかはわかりますな。(ちなみに400%)

一方で、ベクタ形式の画像は図形をひとつの単位として考えているという事は、複雑に過ぎる形や明確に境界線がないものは不得手と言う事です。
写真や絵画をベクタ形式の画像で写し取ろうとしてもかーなーりー困難です。
自然物等の表現には、一般的にラスタ形式の方が向いています。
こんなんとか。こんなんとか。


→飽きた人は先に進む('A`)


・BMPとJPGとPNGと

ParaFlaで使用できるベクタ形式はPDRのみですので横に置きまして、ラスタ形式についてもうちょっと詳しく。

>JPEG・BMP・PNGといったビットマップ画像が使用できます。

と、いう事で以下、特徴の一覧。

名前

特徴 透過 備考
BMP(ビットマップ) Windows標準の画像形式。圧縮されていない。ファイルサイズは大きめ。 ×
Parafla側で透過色を指定できる。
swfファイル生成の際に、自動的にjpgに圧縮される。
JPG、JPEG(ジェイペグ) 不可逆圧縮。ファイルサイズは小さめ。 ×
Paraflaでの透過はできない(というかできるけどノイズで役に立たない)
プログレッシブjpgの使用不可(画面が真っ赤になります)
PNG(ピーエヌジー) 可逆圧縮。ファイルサイズは小さめ。  


んでけっきょくどれがいいのよ?

自力で根性出して描くという前提が必要とはなりますが、FLASH作成には、拡大縮小に向き、かつファイルサイズも小さいPDRが一番向いていると思われます。ParaDrawは、ParaFla専用のドローツールでもありますし。
ラスタも入れると、こんな感じになりますでしょうか。

PDR>PNG(透過情報がある、可逆圧縮)>BMP(ParaFlaで透過指定できるが、指定色が多いとParaFlaが重くなる)>JPG